先週末は、暮れにBS12でやっていた「逆襲のシャア」を鑑賞しました。
「逆シャ」は通算3度目の鑑賞です。1回目は中3の春休みに映画館で。「'88年春、何かが起こる!」と書かれた前売券持ってました。めちゃくちゃ楽しみにしてましたね。昭和63年ですね。
2度目は去年だったかな?バンダイチャンネルの登録人数が100万人突破記念で24時間無料視聴のタイミングで懐かしく。
そして3度目です。ネタバレですが、今更ですよね。
大人になって思ったのは、「ちょっとこの尺では厳しかったのでは」ということです。せめて30分もので6話、3時間は欲しかったんじゃないかな。冒頭いきなりリ・ガズィとヤクト・ドーガの戦闘から始まるけど、なんかナレーションから始めるとかさ。
キャラの造詣への叙述が足らないのであっさり死んだ人たちを「誰?」ってまでは思わないけれど、淡泊に感じる。TVシリーズなら、主要キャラの死はその話のキーになるのでだいぶギャップがありますな。
ケーラ(「ああ、アストナージと付き合ってるんだね」、「握りつぶされたんだ!」以上)、レズン・シュナイダー(「この私が直撃?」そういうこともあるだろうさ。ってか腕利きの度合いが分からん。てか宇宙だぜ、メットしろよ、そういうところだぞ)…そんな感じ。Z、ZZを生き延びたアストナージさんもお亡くなりに。ギュネイの死もあっさりしてて、誰も「ギュネイ~!!!」ってならなかった(笑)。そしてクェス・パラヤの死も、意外とあっさりしてましたな。もう少しスローモーションとか、ファーストみたいな精神世界を描くとか、なんか演出があったのではと勝手に思ってました。
父親を求めたクェスに対して兵士として接したシャア。ララァは自分の母親になったかもしれない存在だったと放つシャア。クズ男ですね(笑)
ライバルに対等のMSに乗ってほしくてサザビーの情報をリークするシャア。イカレ男(笑)。おまけに「サーベルの出力が負けている!?」じゃないですよ(笑)よくシャア像として言われていますけど「私も出るぞ」じゃないよ。元帥がそんなことでどうする。どっかりと座ってるか、傀儡でもトップを立ててライバルとの戦いを堪能するかするべきでしたわね。その欠落がシャアの魅力なのかもしれないけれど。
尺が短いせいで、MSバトルに重きを置いたわけでも、人間ドラマに重きを置いたわけでもない、中途半端な感じになってしまいましたね。リ・ガズィなんてなんの説明もなく出てきて「ガンダムもどき」とか言われてるし(笑)。片腕失ったヤクト・ドーガを「戦闘不能のヤクト・ドーガなんて放り出してしまえ」ですか?反乱軍なんだから1機でも惜しい、おまけにギラ・ドーガより上級機ですけどね。α-アジールの存在感ゆえか、この後の作品はやたらこれ系のMAが出てくるのもなぁ。ジオングくらいのサイズで充分ラスボス感はあると思うよね。
サイコフレームの説明も足りなくて、”アクシズ持ち上げ”に貢献する要素なんだからもう少し光を当てても良かったのでは。
MSも生身の人物たちも、ワイヤー操作でバズーカやらロケットランチャーやら操ってたけど、意外とアナログですね(笑)。MS乗りながらワイヤー操作は意図せず引っかかったり巻き付いたりして思わぬ事故を巻き起こしそう。
そして当時はこれが大丈夫と思われていたクェスの生身ダイブ(!)。2000年代のSF「ミッション・トゥ・マーズ」ではバイザーを開けた瞬間に顔が凍ってティム・ロビンズが死ぬシーンがあり、「ああ、クェスはあれで死亡だな」と思いました。原作の小説ではさらにマッパでダイブしていたと思うなぁ。百歩譲って大丈夫だとしてもハッチ開ける前に目を閉じて耳をふさいで…ってやると、まっすぐシャアの元へダイブするのは難しいだろうね。
νガンダムがアクシズを抑えるシーンももう少し長く、他のMS達が抑える量ももっと多かったように思ってたのでこれも意外と短かったんだな、と思いました。
観に行った時、ラストに「???」ってなったのと、「ハサウェイ、クソガキ!」って思ったこと(笑)思い出しました。
冒頭の新品のνガンダムに養生ビニール貼りめぐらされているところ、好きです(笑)ブースターに乗って戦地に向かうνガンダムのシーン、「ああ、これでキット化されたのか」と思いました。νガンダム、3番目に好きなガンダムです!
そんな感じです。昭和99年の年に。TM NETWORKも好きだったあの頃に思いを馳せて。7.0/10