なんてことのない日々

つれづれなるままに、思ったことを書きましょうかね。凝った構成はやりません。インデックスとか。そんな時間はかけたくないので。ほぼプレーンテキストでやっとります。

【イベント】国立文楽劇場にて「妹背山女庭訓」鑑賞

 今日は2度目の文楽鑑賞に行ってきました。直木賞受賞作で取り上げられた、近松半二作の「妹背山女庭訓(いもせやまおんなていきん)」。通し公演で2コマ連続公演、3コマ目が「曾根崎心中」という今月のラインナップだったので、2コマ連続を。2等席で7,600円。音声ガイドも1コマずつ専用のなので、800円×2でした。

 小説では、「妹背山女庭訓」を書くに至る主人公近松半二の生い立ちとか苦悩とかに焦点が当たっていたので、作品自体がどういう話なのかは知りませんでした。「ロミオとジュリエット」的要素が入っているくらいの言及しかないので…
 大化の改新の頃の話を、江戸時代の衣装でやってるんだねぇ。蘇我蝦夷、入鹿親子VS中臣鎌足勢を軸に、敵対する家の子同士の恋愛。

 第一部は忠義と家族の献身が巻き起こす悲劇。
 第二部は領地の境界でもめている家の子同士の恋愛が起こす悲劇。
を中心に物語は進む。なんだか惚れたはれたって主張しながらも、結局は恋愛(権利)<義務(家の存続とか忠誠心)なんすよね。
「女庭訓」っていうのも、”女の貞操訓話”というような意味合いだそうで、故事をとり上げて当時の女性の生き方を諭しているような部分もあったのですね。

今回は7割くらいの入りだったかな。

今回は三味線と口上が二階席?(御簾裏)の場面もありました。どういう使い分けなのだろう?

 蘇我入鹿、掌握している武力を背景に朝廷を乗っ取り、たまたま外出していた天智天皇(ストレスで失明中)は藤原方が元家来の芝六のあばら家にかくまったりしてるんだけど、気づかんかなぁ(笑)。食べ物、寝具、音(きしんだりするだろ)、匂い…色々気づきそうなものだ。

 休んだ後も色んな事が起こって、目覚めんかね(笑)

 悲恋の久我ノ介と雛鳥の家も、側室とか含めてどっちも一人っ子ってちょっと考えづらいですね。

 ちょっとそういうアラは気になるところだったけど、今回は舞台装置に感心。
 第二部には吉野川をはさんだ両岸に対立する両家の家があって、川の流れを再現するのに水色の縞模様の絵を貼った角材を4,5本回転させたりして流れを表現していたり、珍しく(らしい)上手と下手の両側に太夫と三味線が配置されたりしてそういう工夫に感心。

 今回は馬上の表現とか、鹿の胴体に矢が当たって倒れる表現とかも工夫を感じましたね。

 9時過ぎに家を出て10時半開演。14時半に一度終わって15時から第二部。終わったの17時40分頃。ハードでした。さすがにずっと集中はできなくて、ちょっとウトウトしてたり…。2コマ連続で観るのはもうやめるぞ!

 ガイドでは「かしら(人形の頭部)が○○で、敵を表しています」みたいなことしきりに言ってた。双眼鏡、欲しくなりますね〜。

 ショックだったのは、第二部で終わりじゃなかった!こと。7月に第三部やるらしい。これで終わりだよね?通しでやったら10時間?大作過ぎる。そりゃ現代では細切れにもなるわねぇ。

 4月の週末はあと2回。「曾根崎心中」も行っときたいですね…。