日本代表の試合、全然観られなくて、ポーランド戦だけ自宅で開始から観ることができた。
楽勝で突破ムードが漂っていたが、どうも負けそうな気がしていたのだ。展開は、全く予想外だったけれど。
残り15分でのボール回しに批判はあるが、個人的にはリスクマネジメントを含め賛成だ。
この展開に至る過程がとても感慨深い。
まずスタメン6人を入れ替えつつ、「勝ちに行った」こと。
従来の日本であればせいぜい2,3人を入れ替え、それで機能しないといったところだろう。
ところがこの日の日本は1.5軍ではあったものの前半は2点くらい入れてもおかしくない出来だった。ポーランドがランク8位とは思えない状態ではあったけれど。
岡崎の離脱から少しずつ歯車が狂った気がしなくもない。
ポーランドの攻撃はそれほど迫力はなかったが、前半の川島のセーブ、後半のレバンドフスキのシュート、どちらかで日本の息の根は止まっていたかもしれない。
そして物議を醸したボール回し。
日本がワールドカップの予選でこのような戦術を取るシーンを目にする日が来るとは。強豪国、常連がやるやつだ。
試合が進展していく中で自力で点を取りに行って失点するリスク、セネガルが追いつくリスクを計った上での決断であろう。責めは監督一人にある大英断。すごい。
批判は最後まで全力を尽くして戦うべき、というものだがそれはアマチュアの考えだ。
こういう考え方って、最近でこそようやく改善傾向にはあるが、投手に連投を強いる高校野球的な発想だし、突き詰めると特攻とかに通じる精神論だと思う。
話がそれた。
予選3戦をベストメンバーで戦い抜いても、その先には老獪な強豪が待っている。
その強豪を前に走力を使い果たした「ベストメンバー」で臨んでも結果はしれている。
この点で今大会は画期的だ。
また、フェアプレーを評価されたのに非フェアプレー的な行為だという批判もあるが、ポイント化したのはFIFA。日本はたまったポイントを使っただけだ。権利行使。
ということで、今までの「産卵のために飲まず食わずで傷だらけで川の上流までたどり着いたサケ」状態の日本とはちょっと違う今大会の日本。
ベルギーは強いけど、ストロングポイントを潰してスペクタクルを見せて1-3で敗れようぜ。
勝ってくれればなお良し。