年末年始の休暇に入りましたので、観よう観ようと思っていた「ゴジラ-0.1」鑑賞しました。今頃なので大丈夫だと思いますが例によってネタバレです。
終戦間際。特攻兵の敷島は機体不良を主張して大戸島の整備場に着陸(実際は特攻忌避)。
その夜、島の住民が「ゴジラ」と呼ぶ、恐竜のような怪物が現れる。ゴジラが肉薄する中、敷島は零戦の機銃掃射を依頼されるが恐ろしくてできず、結果整備兵たちは橘1人を残して全滅。そのことがずっと胸に残る敷島。
終戦後復員するが両親は空襲で死亡。成り行きで典子・アキコと同居。
食い扶持を稼ぐために乗り出したのは米軍の敷設した機雷の撤去。仕事が軌道に乗り、家を新築したりするうちに極秘任務として与えられたのは謎の巨大生命体の足止め。シンガポールから特別に償還される戦艦高雄の到着までの時間稼ぎを木造船で、という無茶なもの。ストックの機雷は2発…
2発目を口の中に入れ、発破しようとしたら断線していて機銃で爆発させるシーン、ゴジラがそこそこ傷んでるのはリアルでいいですね。その後の高雄の主砲でもそれなりにダメージを受け、再生して反撃するんだけどどてっ腹に至近距離で砲撃受けで沈没。水中からあの熱線出して高雄消滅。これくらいの手ごたえがないとね。昭和ゴジラくらい頑丈だったら勝ち目ないですわね。
続きましてゴジラ上陸。銀座!ってことで予告やテレビでピックアップされたシーンがいくつか出てきて「そういうことか」ではありましたが、ゴジラの目線のビルの屋上で中継って怖すぎるだろ。そして浜辺美波さん演じる典子。電車が持ち上げられたところで助かったのに、奇跡的に敷島と銀座で再会したのに、その敷島をかばって爆風で…って悲劇的すぎますね。「ジョジョ」3部のアブドゥルさながらです。
従来のゴジラの中でも今回のゴジラの熱線出すまでの「ゲージ」状態、長いのがその後のミソになってきますね。熱線出した後のゴジラ自身もダメージ受けてる(焼けてる)のも面白い。戦車の砲撃を受けて、お返しに熱線出してゴジラ退散。
その後元軍部の科学者野田がフロンガスを使って横須賀湾の海溝へ一気に沈め急降下の水圧で仕留める、それでも効かなかった場合は急浮上させて気圧の負担で仕留める、という「わだつみ作戦」を考案。元海軍兵たちを募る。ソ連を刺激しないよう、米軍、政府は頼れない。
敷島はゴジラがルートから外れた時に備え、戦闘機が欲しいと所望。出てきたのは震電(!)。飛べるような状態でないそれを整備するため、敷島は大戸島の生き残り橘を探し出して整備してもらう。
…ここが一番のひっかかりポイントですなぁ。民間の航空機パイロットに転職したベテランたちがたくさんいたはずで、なにも特攻デビューパイロット起用しなくても。それでは映画にならないでしょうが、数機飛ばしてみんな叩き落されたり熱線で落とされたりしたってよかったのでは。そして10日くらいで戻ってくると予測されている中でそこから橘探して整備、って厳しいよなぁ。震電は初めてなわけだし、他の腕利きの整備士探すべき。繰り返すけど、それじゃ映画にならないですけどね。
ゴジラの周りを泡だらけにして沈める、という原理はあれですね、バミューダトライアングルで船が沈没しまくったヤツですね。戦後まもなくわかっていたら「世界七不思議」みたいに扱われることなかったのになぁ(笑)
「ゴジラ反応あり」の報を受けて出港しようとした一同の前に想定より早くゴジラ出現。陽動する敷島の震電。予定通りつられて横須賀沖へ。
一度水平方向に熱線を放つゴジラ。これが何を狙ったものなのか。震電?
ともかくその硬直時間中にフロンボンベのついたケーブルをゴジラに巻き付ける2隻の艦船。すれ違う時側面をこすれさせる演出はギリギリのスピードであることの強調?この演出の意図はよくわからん。
再度ゴジラが熱線を発しようという時にボンベを爆発させ、ゴジラは予定通り1,500m急降下。しかし海底でワイヤーに反応が。続けて再浮上のBプラン発動。しかし再浮上用のマットを食い破り海面まで出てこない。
艦船2隻の馬力だけではゴジラを引っ張り上げられない中、この作戦への参加を許されなかった水島が漁船等を多数連れてきて、総勢でけん引することでゴジラ再浮上。ダメージはありながらも再び熱線を放とうとするところで爆弾を内蔵した震電が口の中にダイブ!爆発!でゴジラ沈没。特攻したと思われた敷島は震電に備え付けられていた脱出装置で無事。
帰港後、電報を受け取りアキコと病院へ駆け込む敷島。病室にはけがを負っているものの無事な典子の姿が…
う~ん。典子無事、の部分はいらんかったんじゃないでしょうかねぇ。「うわ~、電車のシーンであんな風に生き残ったのにここで死んじゃうんだ」って思ったけどねぇ、あの吹っ飛び方でねぇ。現実ならやけど跡が残るとか手足指に欠損があるとかありそうですけどね。包帯は巻けどお美しい浜辺美波さんのままでしたなぁ。
そして海底では再生するゴジラの姿。もっとバラバラっぽかったのにもう?っていう続編を匂わせるラストはおなじみですね。実際続編が作られるんですよね。
機銃、砲撃等でゴジラも(再生するけど)損傷し、その肉片が散らばって放射能がある、という設定はなかなか良かったですね。散らばった肉片の方も再生したら大変なことになるけど、再生にもエネルギーがいるものね、無理だわね。
震電って、極地戦闘機なので、それに燃料タンク1個外して爆弾に換装しているから細かいこというとあんなにもたなかっただろうと思う。空母でもなければ…。
いやぁ、でも'90年代の、オタクしか観ようとしなかったゴジラと同じとは思えない特撮のクオリティには大満足でした。続編も期待ですね。映画館にはいかないけど。
軍(自衛隊)ワード満載、早口で分かりづらい&聞き取りづらい「シン・ゴジラ」より観やすかったです。あれはあれで面白かったけど。そういえば「シン・ゴジラ」評は書いてないな。このブログ始める前に観たんだな、きっと。
8.0/10