時代劇ね、けっこう好きでしたよ。おばあちゃん子(気味)だったので、「水戸黄門」を筆頭に「大岡越前」「遠山の金さん」「暴れん坊将軍」あたりを小学校帰宅後におやつ食べながら見てましたね。たまに「大江戸捜査網」とか。「死して屍、拾う者なし」なんて口上、子供心にハードボイルドなカッコよさを感じてましたよ。
長じてからはやっぱり「必殺仕事人」ですかね。再放送で見続けると殺しの仕掛けがだいぶ苦しいし、風刺のつもりか時事ネタ入りまくってますね。東山紀之さんの出ていた「必殺仕事人200x」シリーズは観るに堪えなくて途中で脱退しました(笑)。
そしてフジテレビやCS時代劇チャンネルで中村吉右衛門さんの「鬼平犯科帳」、藤田まことさんの「剣客商売」!「鬼平」や「剣客商売」はオリジナルエピソードを撮らないことが条件だったそうですが、これは原作者として「必殺仕事人」の展開を経験してのことだったのかもなぁ、と個人的には思っております。
それはまあおいといて、映画の方も「必殺仕事人 主水死す」観たし「梟の城」観たし。「鬼平犯科帳(トヨエツではなく吉右衛門さんの方)」は前売買いましたが忙しくなって観に行けませんでしたな。振り返るとなかなかの時代劇ファンかな?
たまたま「ワイドナショー」とかNHKでこの「侍タイムスリッパー」を取り上げているのを見て、観に行ってきました!紹介のワンシーン見て、「剣客商売」の大治郎役の山口馬木也さんだよね!?ってなりましたとも!ええ!
またもauマンデイ!月曜祝日だと特に使いやすくていい~!9:30の回に行きました。普段映画観に行く時と客層がだいぶ違って年齢高めです(笑)
例によってネタバレ含みます
話は幕末、会津藩士の高坂新左衛門が、藩名で長州藩士を討とうと待ち構え、切り合いをしているうちに落雷。目が覚めたところは京都の時代劇の撮影所で…
ということで最初はコメディタッチ。撮影中に「助太刀いたす!」と割り込もうかしたり(真剣で!)、テレビの時代劇見て泣きまくってたり、斬られ役の殺陣教えてんのに相手斬ってしまったり…。全編これで行くんだろうと思ったら中盤になって、15年ぶりに大御所の風見恭一郎が本格時代劇を撮ると表明。その相手に指名したのは高坂新左衛門!なぜかといえば風見恭一郎はタイムスリップ前の「標的」だった!
ターミネーターかよ!しかもタイムスリップした時間別々かよ!風見恭一郎も似たような苦労して、斬られ役から大物俳優に転身しているという。面白いですね。そこから仇敵であった風見へのわだかまりを、映画の撮影を通して解消していくシーンがあり、最後は真剣での2人の殺陣。殺陣師が「全然打ち合わせと違う!」という本物の斬り合い!
序盤から気が付きましたが、真剣の効果音と模造刀(竹みつ)のそれは全然違うんですよね。模造刀の時はカッカッと軽い音。真剣は激しい金属音。「しのぎを削る」シーンではお互い腕がブルブル震えて、ギリギリとした金属音が響きますね。「鬼平犯科帳」を読んでると、斬撃を受けたりするときに刃こぼれして火花が出てるみたいです(額とかに破片が食い込む、とも)。そこまでの演出はなかったけど。大迫力の殺陣でしたな。
しかし高坂新左衛門の場合は記憶喪失ってことになってたけど、風見恭一郎も含め戸籍も社会保険もどうしたんだろうね。ギャラも今日び現金払いってことはないと思うけど…
いや~マジ本気マジ、時代劇愛があふれるいい作品でした!独立系で東映撮影所で撮影は初めてとか。すごいですね~。「暴れん坊将軍」のことを聞いた新左衛門が”上様が暴れる…”と想像するところ、爆笑!
ラスト、またいつものテレビシリーズ「心配無用之介」(いいタイトルw)の撮影収録が終わったところでオチが。(すっかり忘れてた!)出オチになっているのも素晴らしい。
131分、全くダレさせませんでした!9.0/10。
TOHOシネマズ梅田ANNEXにて。ちょっと音のバランス気になった(デカすぎた)
公式Xも楽しげ